2017年8月アーカイブ

お七夜の祝い膳と服装、贈り物

お七夜は、前述のように出産を祝う産養いのうちで、赤ちゃんの名まえを披露する儀式も行ないますが、"巣立ち"といって、産婦の祝いを主とする土地もあり、産婦も席につくわけで、さらには"孫祝い"ともいって、里からの正式の訪問の機としたりもします。

したがって、その祝い膳の内容や集まる人の服装なども、親しい身内だけで行なうか、近隣や知己も招くかによって違いますが、和風料理にかかせないのは、お頭つきとサシミです。

お頭つきは頭尾がついている魚で、首尾を全うさせようとの願いをこめしたものです、タイのほか、ハク、オボコ、イナ、ボラと、大きくなるにつれて名のかわるボラなども出世魚として使い、サシミは三つ目、五夜目、お七夜にあやかって、前方から三、五、七きれの三列につけます。

なお、招かれて持参する贈り物は、産婦のよろこびそうなもの(栄養物など)を選びます。

JDPアセットマネジメント株式会社の雑学サークル
白木の台を置いておく床の間

白木の台は塗料をぬらない、木地のままの材でつくった台で、その清浄な感じは、こうした初々しい行事にはもってこいです。

さて、この白木の台は、名まえが披露されるまでは、日本建築ならば床の間に飾っておかれます。

床の間は座敷の奥床を一段高くし、正面の壁に書画の軸などを掛けて、床板の上に置き物、花瓶などを飾るところですが、実際的には床の間の前、すなわち床の間を背にした場所が重要です。

つまり、主人よりも上位の人が来られたとき、とくべつの座席をもうける必要上、座敷の正面の奥をそれに当て、もとは寝床であったところに、布袋さんを安置したりしたのが、次第に今日の書画鑑賞形式の床の間に発達していったのです。

もっとも近ごろでは洋服ダンス代わりにするご家庭も多く、迷惑がる客人を押し上げてすわらせないでも、いきなり床の間を背にする娘さんもいるといいます。

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