従って以上の二つの案を新しい世代の交通システムの骨子とする関係上、今ここでへりコプターの発達過程のあらましについて述べておかなければならない。
ヘリコプターの歴史は意外に古い。
玩具の竹トンボがヘリの原型であるとするならばそのルーツは紀元前の中国にまで遡る。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519年)は人力で回転駆動するところの有名な垂直昇降螺旋翼機(ヘリコプター)を考案(1492-1505年の間と推定される)している。
現在これは図案化されて航空会社(全日空)の社章になったほどだから知る人も多い。
1807年にはスイスの時計技師デゲンがゼンマイ動力つきの竹トンボ式模型を150メートルの高さに飛ばしており、また英国の飛行機の始祖といわれるサー・ジョージ・ケイリーは1843年にすでに工学的にみて合理的なヘリを設計し、模型も製作している。